2018年3月、福岡市博多区にあるドミトリータイプのゲストハウス、B&C Gakubuchiに宿泊してきました。
B&C Gakubuchiの概要
「B&C Gakubuchi (ガクブチ)」はドミトリータイプのゲストハウスです。「ドミトリータイプ」とはどういうものなのかについては、この後ご紹介します。
ガクブチの場所はこちら。地下鉄呉服町駅の5番出口を出て、徒歩で5分もかからずに着きます。
外観はこんな感じでシンプルな佇まい。小さな黒板が出ているのと、右側に額縁のような四角いものがあるのが目印です。
よく聞く「B&B」は”Bed & Breakfast”のことで「ベッドと朝食を提供します」ということですが、ガクブチの「B&C」のBとはベッドのことで、Cはカルチャーやコミュニケーションなどのことだそうです。
こちらは宿泊者同士やスタッフさんとのコミュニケーションが楽しめるゲストハウスで、1階部分はバーのような感じのコミュニケーションスペースになっているんです。
が、もちろん強制参加というわけではなく、私はひとりでゆっくりと過ごさせてもらいましたので、内向的な方や長旅で疲れている場合でも心配はいりません。
利用したプランと料金
私が利用したのは「【出張向けプラン!女性専用ドミトリー】【ビジネス】【出張】」というプランで、1泊だけの利用。料金は税込で4,000円で、楽天トラベルで予約しました。食事はなしで泊まるだけ。加えて、このプランでは歯ブラシ・バスタオル・オリジナルタオル(薄手、フェイスタオルのサイズ)がついています。
ただ、改めてよく見てみると「【初めてのドミトリーご利用客におすすめ!】【女性ドミトリー】【素泊まり】」というプランもあり、こちらは税込3,800円なので、こちらでも良かったですね…。こちらは歯ブラシやバスタオルがついていないですが、それらを持参するという人はこちらのプランがいいと思います。その他、連泊プランもあります。
いずれにしろ、ドミトリーはこの安さが魅力!
私はとにかくコストを抑えたくて、最初はカプセルホテルを探してみたのですが、カプセルと名のつくホテルってほとんど男性専用しかないんですね。そこでこちらのドミトリーに目をつけたのですが、「きちんとしたベッドで眠れてシャワーがあればOK、むしろ食事は外で好きなものを食べたいので朝食バイキングなどは無くていい、その分安くしてほしい」という私にはうってつけでした。
こちらの施設はドミトリーなので、どのプランでも食事はつきません。1階部分が朝は喫茶、夜はスナックとなっていて、コーヒーや紅茶などの飲み物やお酒、簡単なおつまみはいただけるようですが、しっかりした食事をとるには外に出る必要があります。
周辺にはドトールコーヒーやベローチェなどのカフェ、コンビニ、やよい軒、飲み屋さんなどがたくさんあるし、博多や天神も徒歩で行ける距離なので、食事する場所には困らないと思います。
ドミトリータイプとは?
ドミトリーとは、プライベートスペースは自分が利用するベッド部分のみで、洗面所やシャワールームなどの設備は複数人で共用となっている、相部屋タイプの宿泊施設といった感じです。
相部屋といっても、こちらのゲストハウスでは、カーテンを閉めるとベッド内はほぼ完全にプライベート空間となります(この後写真をのせています)。
また、洗面所などは共用ですが、私が利用した「女性専用ルーム」はルーム内に洗面所とシャワールームがあり、共有するのは女性だけです。
トイレは男女共用ですが、特に気になりませんでした。(こちらの施設は建物自体は年季が入ったレトロな感じですが、トイレやシャワールームは新しめでとても清潔・綺麗です。)
女性専用ルームは落ち着いた可愛らしさでいっぱい
私が利用した女性専用ルームは造り付けの二段ベッドが5つあり、合計10名が泊まれるようになっています。
空いているうち好きなベッドを使ってよいということで、私は左奥の下の段のベッドを使わせてもらいました。
下の写真は奥から入り口側を見たところ。入り口のそばに洗面台と、写真右側のドアの奥にシャワールームがあります。花柄の壁紙がとても可愛いです。
入り口からベッドの中をのぞいたところ。かなり厚めのマットレスが敷いてあって、寝心地は自宅のベッドより良いくらいでした。
中に入ると小さなライトがあって、入り口のカーテンを閉めてライトを点けると下の写真のような感じになります。隠れ家っぽいというか、程よい広さと明るさの自分だけの空間にいるようで、読書にぴったりって感じだなあと思いました。
入り口のカーテンはマグネットでぴったりと閉じられるようになっているので、相部屋ですが他人の目が気になることもありません。
内部の広さはマットレスの大きさプラス少し余裕があるくらいで、空いているスペースに荷物を置けます。スーツケースはベッドの外に出しておくこともできますが、私のは小さめなので中に入れておきました。タオルなどを掛けられるバーと、ハンガーも1つあります。
天井までの高さは、身長155センチの私が足を伸ばして座った状態で、下の写真のように数十センチ余裕があるくらい。平均的な身長の女性ならほぼ問題ないと思います。
ベッドの外に戻って、部屋の入り口付近の洗面所。
ハンドソープと鏡、ティッシュ、綿棒などが備えられています。私が泊まったときは合計5〜6人くらいいたみたいですが、夜も朝も洗面所が混雑するようなことはありませんでした。ベッドの中にも鏡があるので、洗顔だけ洗面所でやって、メイク等はベッド内で行うと良いです。
洗面所の隣には脱衣所と、その先にシャワールームがあります。シャワールームは広くはないですが、一人がシャワーを浴びるには問題ないです。脱衣所にはドライヤーがありますが、ホテルによくある小さめのものなので、髪の長い人は髪を拭くタオルを1枚余分に持ってくるといいかもしれません。
隅から隅まで雰囲気のいいパブリックスペース
女性専用ルーム以外のパブリックスペースも、古い建物を活かしてあり、上を見ると梁(はり)があり柔らかな光を放つランプがあり…と、どこを見てもおしゃれでフォトジェニックです。
床は柔らかい木で、歩くのがとても心地よい感じ。
こちらのスペースには冷蔵庫や電子レンジがあり、お湯もいただけます。外国人のゲストも多いのでしょうか、日本語と英語での表記がありました。
そしてその向かい側の窓際に、ふわふわのマットとクッションが備えられた「最高かよ」って感じのスペースが。見た瞬間「これは家に欲しい…」と思いました。絶対昼寝に使うよね。
人がいなかったのでこっそりつくろいでみました(別に堂々とくつろいでいいのですが)。これはいい…
そしたらちょうど来られたスタッフさんに見つかり、少しおしゃべりしました(笑)。
気さくな若い女性の方で、彼女は福岡出身ではないけど今福岡にいて、私は元福岡人だけど今は福岡にいなくて、お互い今はそれぞれの場所でこういう仕事をしているんだけど、数年後はどうしているかわからない…という話をしました。
もっとお話したいけれど、でも、旅の中で数分だけ交わす会話だからこそ深い意味を感じるのかもしれない…とか、そんな気持ちになる短くて心地よいおしゃべりでした。
交流が楽しめるドミトリーだけど、一人でゆっくりするのもOK
こちらは1階部分が夜は「スナック」になっていて、お酒などを飲みながら他のゲストやスタッフさんたちと交流できるのがとても人気のようです。楽天トラベルやじゃらんには、交流を楽しんだ方たちによるたくさんの高評価の口コミがあります。
私も他の人たちと交流できればと思っていたのですが、歩き回って疲れてしまっていたので、早々にシャワーを浴びて寝てしまいました。
他の人たちとわいわい楽しむのもいいし、ゆっくりしたい気分だったら一人で本を読んで過ごしたり、早めに寝てしまうこともできます。行く前は「交流に参加しないといけない雰囲気なのかな…?」と思っていたのですが、全くそんなことはありませんでした。
内向的女子でも大丈夫!
ドミトリーが向いてない人
ドミトリータイプの施設に泊まるのは初めてだったので、泊まる前は私も「どんな感じだろう?」とドキドキしていたのですが、リラックスして過ごせ、静かに眠ることもできました。コストを抑えて宿泊したい人にはぴったりだと思います。
相部屋だとほかの人の話し声や物音がうるさくないかが心配ですが、少なくとも私がここに泊まった日は、友達同士らしき女の子の二人組が到着した直後だけは少し話し声がありましたが、それもすぐに収まり、女性専用ルーム内はほぼずっと静かで快適でした。
※騒音が心配な人は念のため耳栓を持参すると安心です。女性にはモルデックスという耳栓のスモールタイプが超おすすめです。すごい色してますがフィット感と遮音性が素晴らしく、ただ耳の穴に詰めるだけの耳栓とは訳が違います。私はもうこれがないと生きられません。
注意点を挙げるならば、ベッド以外は共用という性質上、場合によってはシャワールームの順番待ちなどが多少発生すると思うので、「明日のプレゼンの準備のために少しでも時間を節約したい!」みたいなビジネスパーソンには不向きです。
私の場合は早めの時間(8時〜9時ぐらい)にシャワーを済ませたので、待つことはありませんでした。
まとめ:ゆっくりとした一人旅におすすめ
忙しいビジネスパーソンの出張や、友達と数人で寝っ転がりながらわいわいしたい…という人には不向きですが、コストを抑えつつ一人でゆっくりのんびり過ごす旅行にはとてもおすすめです。
友達と一緒に泊まるのも、おしゃべりは1階部分のパブリックスペースで楽しんで、相部屋に入ってからは静かに過ごすということであれば全く問題ないと思います。
こちらの施設の魅力をまとめると「落ち着いた和風レトロな雰囲気」と「可愛らしさ」という感じ。急な階段や天井の梁など、「おばあちゃんの家に泊まりに来た」みたいな気持ちになる、不思議に懐かしいような空気感に満ちています。
また、女性専用ルームはとても可愛いのですが、「女子力高め!」みたいな感じの「可愛い」とは少し違っていて、落ち着いた花柄の壁紙だったり、館内で使えるWi-Fiの案内の紙が手書きでかわいいマスキングテープで貼られていたりと、和レトロな雰囲気にマッチする落ち着いた可愛らしさが程よくあしらわれていて心地よいです。
福岡にはこういう「和レトロおしゃれ」って感じの場所がたくさんあるんですよね。
ドミトリータイプが初めての女性のひとり旅でも安心して利用でき、低コストで出会いと交流も楽しめる博多のゲストハウス「B&C Gakubuchi」、福岡を訪れる際はぜひ利用してみてください。1階部分のスナックのみの利用も可能だそうです(16時〜23時の営業)。