書評『稼ぎたければ、働くな』 常識の捨て方―「ドアにノブはいらない」

山田昭男著『稼ぎたければ、働くな』を読みました。

一見逆説的な煽りのようにも見えるタイトルですが、内容は大きく納得させられるものでした。

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告

未来工業が捨てた「常識」-ドアにノブはいらない

著者の山田氏は未来工業株式会社の創業者であり、経営者。未来工業は、「年間休日140日」「年末年始休暇19連休」「どんなアイデアでも出したら500円支給」などのユニークな制度を持ち、創業以来40年以上の「赤字ゼロ」を成し遂げている会社です。

そんな “日本一ユニークな会社” のトップが「常識の捨て方」について綴ったのが本書。「常識を疑え」とはよく言われることですが、未来工業ではどんな「常識」が捨てられているのでしょうか?本書では以下のような例が紹介されています。

未来工業では、

  • ドアにノブがない
  • 会社に鍵をかけない
  • クリアファイル禁止
  • 「ご査収ください」の紙禁止
  • お中元・お歳暮禁止

どうでしょう。特に「ドアにノブがない」「鍵をかけない」などは衝撃的ではないでしょうか?

ドアにノブはいらないというのは、ある社員が「いちいち回すドアノブは必要か?」と考えたことがきっかけだったと言います。そして「いっそのこと、ノブを取り外して、スイングドアにしてしまえばいいのでは」というアイデアが生まれ、実行してみたら非常に便利だったのだそう。確かにスイングドアは、両手に荷物を抱えているようなときでも押すだけで簡単に開けられるし、自然に元の位置に戻るのでわざわざ閉める必要もありません。

「みんなやってる」それ、なくても困らない

山田氏は、「会社に鍵をかける」という一般的にはごく当たり前のことでさえ、「愚の骨頂」と言い切ります。

どうせ鍵をつけたって、いざ本気で泥棒に入ろうと思えば、鍵を壊して入るに決まっている。

(中略)

パソコンも古いものばかりなので、売ったところで二束三文にもならない。かえって、とってもらったほうが処分の手間と費用が省けてありがたいくらいだ。

泥棒に入られる損害額と、警備会社と契約したり、門衛をひとり雇ったりするのにかかるお金、どちらが高いかは一目瞭然である。

それなのに、なぜセキュリティをかけるのか?

会社や工場が警備会社に頼んで”戸締まり”するのは常識だ。だから、ろくに考えもしないで契約してしまう。

でも、実際にはなくても困らないことが世の中にはたくさんある。

この「実際にはなくても困らないこと」がいかにたくさんあるかというのは、私が約半年間の無職生活の中で実感したことでした。前職を辞めて今の仕事に就くまでの約半年間、貯金もほとんどない中で無収入だった私は、本当に必要なことにしかお金を使わないようにしようと強く心がけていました。

例えば、髪を人に切ってもらおうと思うからお金がかかる。ならば自分で切ればいい。やってみると、少し短くするくらいなら自分でも問題なくできるのです。「こんな、少しハサミで切るだけの作業を、どうしてお金を払って人にやってもらって、シャンプーやマッサージまでしてもらう必要があったんだろう?私はセレブか?」と思いました。ヘアカットを自分でやるようにすれば、お金だけでなく時間の節約にもなり、いいことずくめでした。

まだまだあった、やらなくていいこと

おまけとして、最近の私の小さなイノベーションをご紹介。以前私は、トマトとクリームチーズのサラダの記事を書きました。

簡単だけど華やか、トマトとクリームチーズのサラダ
簡単でおいしいのでよく作っている、トマトとクリームチーズのサラダです。 作り方 切ったトマトとクリームチーズにバジルをちらし...

このサラダ、大好きでよく作るのですが、クリームチーズをサイコロ状に切る作業で包丁が汚れるのが悩みでした。

クリームチーズを切ると、包丁はべったりと汚れてしまってほかのものを切れなくなるので、「クリームチーズをカットするためのアイテムはないかな?」と思っていました。しかし、ふと思ったのです。カットして入れる必要はあるのか?と。

別にクリームチーズは包丁でカットしなければならないなどという決まりはありません。そこで思い切って、そのままポンと入れて…

お箸で小さく切ってみました。

こうすると、包丁が汚れないだけでなく、切り口が粗くなるのでドレッシングがからみやすくなるという利点もありました。トマトの方にもクリームチーズがからみやすくなり、手間は減ったのによりおいしく食べられるようになったのです。

というわけで、「クリームチーズを包丁で切る」ということをやめ、一つの「やらなくてもいいこと」から解放されたのでした。ああ、スッキリ。

まとめ

もともと私は「そもそもこれって必要ある?」と自問することが好きなのですが、本書を読んでさらにそれが強まった気がします。

ちなみに現在やめたいなと思っているのが、洋服をたたむこと。洗濯した後の洋服をたたんで収納していますが、洋服は、着るときには必ず広げます。どうせ広げるのに、いちいちたたむのは無駄なのでは?と思うのです。本当は全ての衣類をハンガーにかけておく暮らしが理想だなと思います。

本記事で紹介した以外にも、目から鱗の「常識の捨て方」が満載の本書。「常識に流されて無駄なことにお金や時間を使いたくない」「常識を正しく疑える眼を持ちたい」という方への指南書となる一冊です。

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告
レクタングル(大)広告

★この記事をシェア

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

★Yukiをフォローする