洋書(いわゆるペーパーバック)を手に取ってみると、日本の本とは色々と違いがあることに気づきます。
「カバーおかけしますか?」
「本」について日本独特のことの一つが、「ブックカバー」をかけること。
日本の書店で本を購入すると、多くの場合「カバーはおかけしますか?」と尋ねられ、お願いすると紙のカバーを無料でつけてもらえます。
調べてみると、紙製品の製造・販売を手掛ける株式会社羽車さんのコラムに、この日本独自のブックカバー文化について詳しく書かれていました。
コラムによると、ブックカバーの歴史は大正時代にまで遡り、その役割は書店や出版社の広告メディア、会計済みであることの目印、汚れ防止、そして周囲の人に自分が読んでいる本の書名を知られずに読むため…など、様々のようです。
日本では、電車内やカフェなど公共の場で読書をしている人は、読んでいる本にカバーをかけている人が多いように思います。「どんな本を読んでいるのかを周囲の人に知られたくない」という心理があるのかもしれません。
そもそも元からカバーがついている
書店でカバーを無料でもらえるとはいえ、近年では環境保護の意識などから紙製カバーを断る人も増えているそう。
ところが、洋書を読むようになって気が付いたことがあります。日本の本には元から1枚カバーがついているのです。
下の写真のように、日本の書籍にはもともと1枚、カバーがかけてあることがほとんどです。
一方洋書の場合は、ペーパーバックと呼ばれるカバーがないものが多いみたいです。
つまり、日本では書店のレジで購入時にカバーをつけてもらうと、二重にカバーをかけた状態になっているんですね。
ペーパーバックは持ちやすくて読みやすい
片手で持って読んでいると、読みやすいのは圧倒的に海外のペーパーバックだなと感じます。
一つ目の理由は、まず軽いこと。
同じくらいのページ数でも、海外のペーパーバックは日本の本と比べて薄い紙が使われているため、書籍全体も薄く軽くなっています。
紙の質としては日本の本よりおそらく悪いですが、この軽さがとても読みやすいです。
用紙が薄く柔らかいおかげで読むときにグッとページを開きやすく、電車で立っているときでも片手で楽に持って読めます。
読みやすい理由の二つ目はカバーがないこと。
カバーがあるとどうしても読んでいる途中で少しずつカバーがずれてきて、読書中、無意識に何度もカバーを直しています。
それがなくなると、とても集中して読書を楽しめるということに気が付きました。最近私はカバー付きの日本の本でも、持ち歩いて読むことが多い本は、すぐにカバーを取るようになりました。
外国の本を読んでみて初めて、日本の本の特徴に気が付くことができました。
紙質が悪そうな海外のペーパーバックの方がむしろ読みやすいということにはちょっとびっくりです。
なじみのないものに触れると、新しい気づきを得られてとても面白いなーと思いました。皆さんも、よい読書を!