クリスタで使える3D素材を自作する【1】準備編

CLIP STUDIO PAINT EX(通称クリスタ)で使える3D素材を自作してみたので、やり方をシェアします。

3D制作を完全にゼロから始める初心者向けです。

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クリスタで3D素材を活用するとめちゃくちゃ便利

クリスタで背景や描くのが大変な小物類(スマホ、電卓、リモコンなど…)を描くのに3D素材を活用すると、本当にものすごく便利です。

時短になるだけでなく簡単に「リアルで上手い絵」になり、背景等の作画が苦手な人には本当に救世主的存在だと思います。

3D素材の使い方は下記の公式Tipsを参照ください。特に3Dから自動で線画にしてくれるLT変換はぜひ一度やってみることをおすすめします!

3Dオブジェクト素材を使ってみよう "3Dの操作 #1" by ClipStudioOfficial - CLIP STUDIO TIPS
Ver.1.8.0より、3D背景素材が、3Dオブジェクト素材に統合されました。複数のパーツで構成された3Dオブジェクト素材は、パーツごとに位置や角度を編集できて便利です。ここでは、新しい3Dオブジェク...
写真や3D素材で背景を一瞬で作画できるLT変換【EX】 "試しておきたいCLIP STUDIO PAINTのおすすめ機能 #9" by ClipStudioOfficial - CLIP STUDIO TIPS
CLIP STUDIO PAINTの機能は、3Dモデルや写真などの画像を線(Line)とトーン(Tone)に変換する機能です。※は、EXのみご利用いただけ...
ちなみに…

LT変換は超便利ですが、「3Dオブジェクトを配置してカメラアングルやパースを調整 → 3Dをアタリにして線画は自分で描く」というやり方もおすすめです。こうすると少し時間はかかりますが、自分のタッチで描けるので全体的ななじみが良くなります。(作風によっては「LT変換時に線画をベクターにする→線画に自分のタッチのブラシを適用する」という流れでも、十分違和感のない画面になります)

で、3D素材の便利さを知ると、「自分の作品に出てくるあれの3Dオブジェクトが欲しい!」と感じることがあると思います。

クリスタの公式素材集CLIP STUDIO ASSETSにはかなり豊富な3D素材があり、和室・洋室から家電、小物まで大体のものは揃うのですが、

  • 主人公の部屋
  • メインキャラが持つ武器や杖などのアイテム

など、「作中に何度も登場し、いちいち描くのが大変で、かつ自分の作中だけのオリジナルなデザインにしたいもの」は、まさに3D素材があれば大活躍するにも関わらず、クリスタアセットでは手に入らないわけです。

そんなときにその3D素材を手に入れる方法は2つ。

  • 3D素材制作を請け負っている方に依頼して作ってもらう
  • 自分で作る

です。

クリスタアセットで3D素材を提供している3Dモデラーの方の中には、受注制作を行っている方もいらっしゃいます。「3D素材作りを覚える余裕はないけどお金はある」という方は、このような方にお願いするのが良いと思います。

もう1つは自分で作る方法です。私もゼロからやってみた本人ですが、簡単なものであれば3Dオブジェクト作りは数日でできるようになります。クリエイティブな作業が好きな人なら結構楽しめると思うので、「3Dやってみたい」という人は、まずは挑戦してみてはいかがでしょうか。

クリスタ用3D素材を自作するのに必要なもの

可動パーツなしの簡単な3Dオブジェクトを作るだけの場合

開閉するドアのような可動パーツがないオブジェクトを作る場合、必要なものは下記です。

  • 3Dモデリングソフト(メタセコイアなど)

結構いろいろな種類があるのですが、どのソフトが良いかについては後述します。

可動パーツのない簡単な3Dオブジェクトを作ってクリスタに読み込むだけなら、3Dモデリングソフトだけあれば可能です。

可動パーツの設定はできませんが、パーツごとの表示・非表示は3Dモデリングソフトだけで作った3D素材でも可能です。

可動パーツなどを設定したい場合

ドアや窓などを可動パーツとして設定したり、任意のカメラアングルを登録したりした3Dオブジェクトを作りたい場合は、下記が必要です。

  • 3Dモデリングソフト(メタセコイアなど)
  • 3Dデータセットアップツール(CLIP STUDIO MODELER)

CLIP STUDIO MODELERは、クリスタの開発元であるセルシス社の3Dデータセットアップツールです。

CLIP STUDIO MODELERには3Dモデリング機能もあり、これを使うと3DモデリングからセットアップまでをCLIP STUDIO MODELERだけで行えますが、3Dモデリング機能を使う場合は料金がかかります。

3Dデータのセットアップ機能(3Dデータの作成は他のソフトで行い、作成した3Dデータに可動パーツなどの設定を行ってクリスタに読み込めるようにする機能)だけなら無料で使えます。

クリスタで使う3DデータをセットアップするのにCLIP STUDIO MODELER以外のセットアップツールを使うこともおそらく可能なのではないかと思うのですが、私はそこまで詳しくないのでわかりませんでした…。

3Dモデリングソフトはどれがいいのか

3Dモデリングソフトには様々なものがあり、イラレやフォトショほど「これが業界のスタンダード!」というものはないようです。

作成したオブジェクトをクリスタで使うのが目的であるならば、「クリスタで読み込める形式で書き出しができるもの」というのが条件になりますが、クリスタでは主要な3Dオブジェクト形式は大体読み込めるので、その点はあまり絞り込み要素になりません。

(クリスタで読み込める形式については下記を参照)

読み込みできるファイル形式を教えてください。 | CLIP STUDIO PAINTのよくある質問 | CLIP STUDIO
クリエイターの創作活動を応援します。便利な素材のダウンロード、プロから学べる講座など、創作活動に役立つ様々なサービスを提供しています。CLIP STUDIO PAINTの購入・サポートもこちらから。

有名どころの候補としてMetasequoia(メタセコイア)やBlender(ブレンダー)、また上述したセルシス社のCLIP STUDIO MODELERなどがあります。

無料がいい・自然物を作りたいならBlender

とにかくずっと無料で使いたいという場合はBlenderを使ってみると良いかもしれません。私は使っていませんが、無料で利用できるオープンソースのフリーウェアでユーザーも多いようです。

また、草花や動物や水面などといった、自然物や液体などの有機的なものの表現が得意なソフトのようです。

下記リンク先は非公式の日本語版サイトですが、作品画像を見るとBlenderで作成できるもののイメージがわかるかと思います。

Blender.jp
Blender.jpは日本語によるBlenderの情報を提供します。

ただ、無料という点は魅力的なのですが、「日本語の情報が少ない」「習得が難しい」という情報があったため、私は今の所使っていません。

有料でも可・人工物を作りたいならMetasequoia

私が現在使用しているのがMetasequoia(メタセコイア)です。

日本語の情報が豊富にあること、家具や工業製品など直線的・規則的な物体の表現が得意なこと、セルシス公式のわかりやすい入門講座があることが決め手でした。

小物ではじめよう!モデリング入門 - Metasequoia 使い方講座
イラスト・マンガの作品制作に役立つ講座を公開中。はじめてデジタルで描く方のための初心者向け講座から、CLIP STUDIO PAINTなどのソフトの便利な使い方、プロのクリエイターのメイキングなど、上達にあわせて学べます。

メタセコイアには下記の4通りのライセンスがあります。

  • 無料版
  • 有料版機能の1ヶ月試用版(無料)
  • 有料版(Standard)
  • 有料版(Ex)

無料版はずっと使え、3Dモデリングができますが、無料版だとメタセコイアのネイティブ形式(.mqoz形式)でしか保存ができません。この形式はそのままではクリスタに読み込むことができないので、クリスタで使える3Dデータにするためには1ヶ月試用版または有料版を使う必要があります。有料版なら「lwo形式」など、クリスタに読み込める形式で3Dデータを出力できます。

有料版にはStandardとExの2種類がありますが、初心者がクリスタで使う3D素材を作るにはStandardで十分だと思います。Standardのライセンスは5,500円で購入できます(2020年2月時点)。

使い方はそれほど難しくなく、初心者の私でもセルシスの講座を見て一通り基礎をマスターすることができました。

まずは無料版または有料版の1ヶ月試用版で練習してみて、使いこなせそうだったら有料版ライセンスを購入すると良いです。

ちなみにセルシス社のCLIP STUDIO MODELERは、ネット上にあまり使い方の情報がなく、ユーザーが少なそうな印象です…。

好きな素材クリエイターの使用ソフトを使ってみるのもあり

CLIP STUDIO ASSETSで3D素材を出品しているクリエイターさんの中には、プロフィール欄などで使っているソフトを公表している人もいます。

「こういうのが作りたい!」と思うような3D素材を見つけて、そのクリエイターさんが使っているソフトを自分も使ってみるというのもありだと思います。

検索 - 3Dオブジェクト - CLIP STUDIO ASSETS
イラスト・マンガ制作に役立つトーン、ブラシ、3Dデータなどの素材をダウンロードしたり、自作の素材をアップロードしたりできます。CLIP STUDIO PAINTなどのグラフィックソフトに読み込んで使えます。

初心者のクリスタ3D素材自作の進め方

3Dモデリングの初心者がクリスタで使える3D素材を自作したいと思った場合、おすすめの進め方は下記の通りです。

  1. 使用する3Dモデリングソフトを決めてインストールする(無料体験版などでもOK)
  2. 3Dモデリングの基本操作をマスターする
  3. まずは可動部分のない簡単な3Dオブジェクトを作ってクリスタで使ってみる
  4. 可動部分のある3Dオブジェクトを作ってクリスタで使ってみる

本ブログでは3Dモデリングソフトとしてメタセコイア、3DデータセットアップツールとしてCLIP STUDIO MODELERを使って上記の流れで3D素材の自作をマスターしていく方法を、一連のシリーズ記事で紹介しています。

3Dモデリングの基本操作をマスターする

【Metasequoiaで3Dモデリング】1. 最初の準備編
3Dモデリングをこれから始めたい初心者におすすめなのが、セルシス社の入門コンテンツ「Metasequoia 使い方講座」です。 この講座ではMetasequoia(メタセコイア)というソフトを使った3Dモデリングの基礎をマスタ...
【Metasequoiaで3Dモデリング】2. バットを作る
まずは基本図形の1つ目、バットの作成です。 ここまでは視点操作のしかたなど基本操作の説明でしたが、ここからいよいよ本格的な作業が始まります。 下絵の読み込み セルシスの講座で用意されている下絵を読み込みます。 ...
【Metasequoiaで3Dモデリング】3. ワイングラスを作る
2つ目の基本図形、ワイングラスのモデリングです。 面の向きを修正する 下記のレッスンの中で面の向きの調整が出てきますが、メタセコイア4ではこの通りにやってもうまくいかない場合があります。 まず、「両面ポリゴ...
【Metasequoiaで3Dモデリング】4. フライパンを作る
3つ目の図形、フライパンのモデリングです。このあたりから少し難しくなってきます。 ズームした状態で下絵に合わせる かなり重要なポイントだと思うのですが、下絵を配置してモデリングを始めるとき、全体が見えるようにやや引きの視...

可動部分のない3Dオブジェクトを作る

クリスタで使える3D素材を自作する【2】簡単な3Dオブジェクト
3DモデリングソフトMetasequoia(メタセコイア)を使ってクリスタで使える3D素材を自作するやり方を紹介します。 前回の記事はこちら。 今回は可動部分などのないシンプルな3Dオブジェクトを作ります。 3Dオブジ...

可動部分のある3Dオブジェクトを作る

クリスタで使える3D素材を自作する【3】可動部分のある3Dオブジェクト
3DモデリングソフトMetasequoia(メタセコイア)を使って、クリスタで使える3D素材を自作するやり方を紹介します。 前回に続き、今回は可動部分のある3D素材を作成します。このやり方を用いると開閉できるドアやノートPCなどが作れ...

参考になれば幸いです!

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